幸せおたく生活

シネ21 コンユさんインタビュー訳してみた

シネ21でのコンユさんのインタビューを訳してみました。

※なるべく自然な日本語になるようにしたり、もしかしたら間違った解釈してるところもあるかも。という事をご了承ください。
こんな感じのこと言ってるんだぁという雰囲気が分かってもらえたら嬉しいです。

冒険する慎重さ

 クローン人間ソボク(パク・ボゴム)を見つめるギホン(コンユ)の眼差しには、いつも多くの問いが込められていた。抑制剤を毎日摂取しているだって?毎回こんな食べ物をたべているのか?ソボクを実験体ではなく、人間として見ているからこそ出る質問の数々。この質問を踏みしめてお互いの世界に足を踏み入れたソボクとギホンは、少しずつゆっくりとお互いを理解するようになる。俳優コンユは、余命宣告を受けた元要員ギホンの切迫感を表現するために、台詞の1つ1つにも慎重を期した。ソボクを一番近くで見守る観察者で、映画の語り手として、生と死の語り手「ソボク」のメッセージを、決して軽く伝えるわけにはいかないからだ。俳優コンユは、「目つきがもの悲しいから、ギホンと同じような辛い状況の人物を、よく演じるようだ」と言う。しかし、いつでもそうだったように、もの悲しいだけでは説明のできない感情が、彼の眼には込められていた。「映画が言いたかったことを伝える“メッセンジャー”の役を受けるのは「トガニ」「釜山行」に続き、「徐福」が3回目」だというコンユは、映画が投げかける最後の質問に向かって、親切に観客を導く。

(スタジオの壁に貼ってあった写真を指差して)もしかして、いつ撮影した写真か覚えていますか?

はい、覚えています。ドラマ「コーヒープリンス1号店」が終わった時です。この作品について公式的にした、最初で最後のインタビューだったんですよ。元々、何もしないで休もうとしていた時にしたものだから、特に記憶に残っています。あの時、プロマイド用に写真を本当にたくさん撮りました(笑) 当時「シネ21」が「コーヒープリンス1号店」について話していた唯一の窓口だったでしょ。

今日は「徐福」について、たくさん話をしてみたいと思います。他のインタビューで「自分に新しさを与えてくれる作品を選ぶ」と言っていたけれど「徐福」の場合、どんなところが新鮮だと感じられましたか?

まず、「徐福」は人間の生と死に関しての作品なので、単純な時間つぶし用の映画にはならないだろうという信頼がありました。また、作品を選ぶんですが、最近私の考えと悩みが多くの影響を及ぼしたように思います。「次の世代が生きていく世界はどうなっているだろう」、「2050年の韓国にはどんな状況になっているんだろうか」最近よく、そんなことを考えるんですよ。「徐福」に登場するクローン人間も近い未来にいくらでも実現可能だと思います。結果論的な話だけど、最近全部、近未来が背景の作品を選んできたんですが、「徐福」がその出発点になりました。

おっしゃる通り「徐福」は生と死についての話題を投げかける映画です。ギホンは永遠の命の鍵を握るクローン人間、ソボクの周りを守る観察者として登場しますが、観客はギホンの視線を通じてソボクを見るようになりますよね。案内人としての役について負担は少なくなかったようですが。

難しかったですよ。おかしなことに私がそういう役をよくやるでしょ(笑)「釜山行」もそうだし「トガニ」も。ギホンは観客に映画を案内する立場なんですが、私は「徐福」は観客に“あなたならどんな選択をするでしょうか”という質問を投げかける映画だと考えているんですよ。その質問にたどり着くまで、観客をうまく導かなければならないギホンの役割が、難しく負担にもなりましたが、一方ではそんな点が気に入りました。基本的に私がメッセンジャーになる事が好きなんだと思います。

すると、観客の共感を引き出す事に重点を置いたようですね。

はい。台詞にとても気を使いました。イ・ヨンジュ監督は飾ることのない生きた台詞を書く方なんですよ。洒落た台詞より、そういう台詞を表現する方が難しく、たくさん努力をして表情や目つき、動作にもたくさん神経を使いました。

特に力を入れた場面はありますか?

実は私が好きなシーンがあるんですよ。少し意外だと思うかもしれませんが、ギホンとイム・セウン博士(チャン・ヨンナム)が研究所で会って話すシーンです。私が「臨床実験が失敗したら私はどうなるんだ」と言うとイム・セウン博士が「死ぬ以外にありますか?」と言いながら、更に一言付け加えます。「人は怖いものが多いでしょ?欲も多くて」私はイム・セウン博士がギホンに言う、この台詞が「徐福」を貫く言葉だと思います。ギホンも今死を目の前にして、生がとても切実な状態なのに、この時イム・セウン博士の台詞がグサッと心に刺さるんです。シナリオを読んだ時から好きで、それだけに力を入れました。私が作品に没頭するのに、多くの影響を与えたシーンです。

イ・ヨンジュ監督とはどんな話をしましたか?

監督は私を信じて任せてくれた事が多かったです。感情が爆発するシーンを撮るときとか、私が言いたい台詞のようなものがあれば、楽に言いなさいと言いました。普段あれこれ挑戦してみることが好きなのですが、「徐福」は思ったよりそれが簡単ではありませんでした。人間の生と死を扱う話なので、台詞や行動において、慎重にならざるを得なかったんですよ。

余命宣告を受けたギホンの状況のために、余計そうだったでしょうね。

そうなんです。慎重な話なんですが、私は死を経験したことも、余命宣告をされたこともないので、ドキュメンタリーや実話を元にした映画を通じて間接的にギホンの状況を描くしかないんですよ。なので、台詞1つでも慎重に言い、ギホンの状況に関しても監督とたくさん話し合いました。

話を聞くと、ソボクが「何故いつも怒ってばかりいるの」と言うほど、気が立っていたギホンの姿を理解できます。前作では見られなかった姿です。

私が前にやったキャラクターたちとは、確実に違います。そして、おそらく今までの作品の中でも、一番口が悪い人物です(笑) 自分が直面した状況からくる敏感さもあり、生に対する切実さがギホンを追い詰めているんでしょう。なのに監督が私にギホンという人物を任せたのは、そんなギホンをもう少し立体的に表現して欲しかったからだと、受け取りました。ではギホンは、昔はどんな人だったのか。余命宣告を受ける前は冗談も言い、いたずらっ気も多い人だったと思います。だから、ソボクに出会った時は、過去の姿が少しずつ出てくるようなトーンにしました。

ギホンのやつれている姿を見て、外的にかなり神経を使ったという印象を受けました。

どうしても余命宣告を受けた状況なので、もう少し頬がこけて、目もくぼんで見えたらと、体重管理をしました。撮影中にも気を使い続けていました。

アクションシーンについても聞いてみたいです。前回の「シネ21」でのインタビューで「“82年生まれキム・ジヨン”の撮影現場は天国のように感じるほど“ソボク”ではたくさん転がった。」と言っていました。

実は、アクションシーンがそんなに多いわけではなかったんですが、言葉の通り体を転がして撮影しなければならないシーンがありました。ギホンと違い、ソボクは主に車いすに座っていて、本人の能力を使ったりするんですよ。そういう時、パク・ボゴムさんがうらやましかったです(笑)だけど「容疑者」だとか、前作で難易度が高いアクションをたくさん消化して「徐福」は相対的に、あまり苦労せずに撮影しました。武術監督もいらして、「できるじゃないですか」と言って何回か示範を見せてくれて。そうやって撮影しました(笑)

「徐福」で初めて会った俳優パク・ボゴムとの息はどうでしたか?

元はといえば、私が男の俳優とツートップで出た事があまりないじゃないですか。そういう点で新鮮で、お互いやり取りするシーンが多かったので、撮影するたびにたくさん話をしました。パク・ボゴムさんの純粋で明るいエネルギーに私が助けてもらいました。また、私と似たような道を歩く、歩いている後輩俳優だと思うと、とても気になりました。言わなくても、今どんなプレッシャーを受けているのかを感じるときがあり、先輩として助けになりたいという思いが大きく、私がしてあげられる激励もたくさんしました。

パク・ボゴムさんに怒る演技について助言をしてあげたと聞いています。主にどんな話をしてあげましたか?

助言というよりも・・・「徐福」がCGが多い映画なので、状況を想像しながら演技しなければならない事が多かったんですよ。映画をいつも順序通り撮影するわけではないので、突然感情を大きく発散させなければならないことが時々あったんですが、そうでもないふりをする演技をするのが、難しいというんですよ。もちろん、私も撮影するとき恥ずかしい時があります。独白劇を撮るように1人で「うわっ!」と叫んでジェスチャーをするのが、簡単ではないんですよ。そういう時私はわざと、より大きく叫ぶんですが、そうすると状況に更に集中するようになります。まるで歌を歌う前にのどをほぐすように。その後は次のテイクに行くのがずっと楽になるんですよ。そんな話をお互いたくさんしました。

ドラマ「トッケビ」以降は「82年生まれ、キム・ジヨン」と「徐福」など続けて映画を選択していますが、もしかして、映画作業に対して欲求があったのではないかと思うのですが。

そうなんですよ。「トッケビ」が終わってすっかり燃え尽きてしまって、何もせずに休みたいと言ったんだけど、そう長い時間が経たないうちに作品を始めたんですよ。私が映画をやりたがっていたようです。振り返ってみれば、私が映画の現場に行きたいという話を周りに何度もしていたんです。「82年生まれ、キム・ジヨン」は予想もできなかった瞬間に、突然ポンと現れたんですが、まさか本当に私のフィルモグラフィーにあるという事が、とてもとても嬉しい作品です。この言葉を後で監督と制作会社に伝えると、すごく感動したそうです(笑)「82年生まれ、キム・ジヨン」は作品の事だけ考えながら、ストレスなく満足に撮影した映画です。「徐福」は「82年生まれ、キム・ジヨン」とはまるで違う映画ですよね。ギホンがあまりにも極限の状態に置かれていて、私にそのようなもの悲しい役がたくさん入ってきます。

目の演技のためではないか?と思うのですが、「徐福」でもギホンがソボクを見つめるとき、目つきからものすごく複合的な感情が感じられました。

私の知り合いも同じような話をしていました。私が持っている目が元々もの悲しいんだと。たけど、茶目っ気もあると(笑)私はよくわからないけど、私の眼差しが持っているもの悲しさが光を発する瞬間があるようです。難しい選択をあえてするようだという話もするんですが、そんな選択は難しいほど確実に魅力があります。

スプマネジメントのYouTubeで、釣りをする動画を見ました。元々私生活をさらけ出さない俳優なので、そんな姿が新鮮に感じました。

釣りの話は一晩中できます(笑)2015年ごろ、知人について行って、釣りに魅力を感じました。絶えず考えていた時期だったのですが、その複雑な考えが全部無くなりました。こうやって私を単純にしてくれるんだなぁ、魚が釣れなくても、自由を得たという感じがして今の自分に本当に必要な時間だと思ったんです。「徐福」で一緒に出演したパク・ビョンウン俳優とも統営に撮影に行くとき、一緒に釣りをしました。寄りによって、また撮影地が統営で(笑)今も毎日YouTubeで釣り動画を見て、代理満足をしています。記者さん、4大鯛がなにか知ってますか?(笑)釣りを1度やってみてください。

※4대돔・・ふつうは4大ドームなんだけど、釣りの話だから鯛の事。
 ちなみに4大鯛とやらを調べてみた(笑)
 강성돔クロダイ、참돔真鯛、돌돔石鯛、베에돔メジナらしいです。
 どうぶつの森のおかげで、少し知ってた(笑)

「徐福」以降にも「ワンダーランド」と「静かな海」「イカゲーム」など次回作が観客との出会いを待っています。作品が多くて忙しい日常を送っているようですね。

はい。特に「ワンダーランド」と「静かな海」は撮影日程が少し重なっていて、忙しく撮影していました。「イカゲーム」は特別撮影なので、いつも劇を引っ張っていかなければならない立場だったけど、私が与えられたキャラクターだけ努めればよかったので、気が楽でした。イ・ジョンジェさんとも、初めて呼吸を合わせたので、それだけ意味のある作品でもあるし。作品が全部面白くできているそうなので、期待が大きいです。

以上です!

残念ながら「徐福」は公開が伸びて伸びて来年になってしまったけれど。
たくさんのお客さんが入ってくれる時期にやった方がいいしね。
撮影した作品もたくさん待機中だし、楽しみ~♪

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