コンユの部屋

コンユ:W Korea 3月号「もう少し聞こえにくく、見えにくくなってくれれば」インタビュー訳

元記事

「もう少し聞こえにくく、見えにくくなってくれば」

俳優コンユが「イカゲーム」シーズン2について、ついに初めて本格的な話を聞かせてくれる

「W Korea」1月にルイヴィトン2025年秋冬メンズコレクション参加のためにパリに行ってきましたよね。公式日程を消化すること以外に自由になる時間も少しはありましたか?

自由な時間が1日半くらいあったかな?と思います。最初の1日は時差のせいで弱っていてただ過ぎて行って、もう1日はちょっと歩き回りました。久しぶりにオフラインショッピングもしたし、素敵なカフェが見えるとその前に座ってコーヒーを一杯飲んだりして。歩いていて奇抜なショップがあって入ってみたんですよ。そしたらそのセレクトショップの社長が、名の知れたビューティブランドも所有している世界的なアートディレクターとのことでした。私も後で知り合いに聞いた情報です。私が見て回っている間、誰かが横で世間話をしているから「ここの社長さんかな?」と思っていたんですが、その場にいた方がまさにそのアートディレクターだったようです。

セレブたちがショーの現場を行き来する時、外で待機して歓声を送ってくれるファンの人たちがいますよね。そのデシベルのせいで一瞬「周りに自分じゃなくて他のKポップミュージシャンがいるのかな?」と思ったことはないですか?

あ、私も初めはそう思っていました。ここに集まっている方たちが、別に私を見に来たわけじゃなかったとしたら、私が近くに行って手を振ってお互い気まずくなるのではないかと思ったんです。だけど、歓声の中に「コンユ!」と呼んでくれる声が聞こえたから、嬉しかったです。最近韓国語が上手な外国人が多いじゃないですか。初めて「オッパ!」という声を聞いた時は、私が聞き間違えたのかと思いました。今回だけではなく、前のショーの時もファンたちがすごくたくさん来てくださったと感じましたが、今回応援が歴代最高でした。

「イカゲーム」シーズン2の ’メンコ男’が目の前に登場したからでしょうね?ルイヴィトンのショーの舞台だったルーブル博物館から歩いてくる時に指で銃の形を作って頭を撃つジェスチャーをしました。ドラマとは違いとても可愛らしい瞬間でした。

作品が公開されてから少し時間が経っていたからか、反応がはるかに熱いのを体感しました。おもしろく見た作品のキャラクターと実際に会ったら驚くし、嬉しいじゃないですか。挨拶しながら歩いていて、何か1つやらなくちゃと思って、ふと思いついたのがそのジェスチャーだったんです。

昨年11月Netflixシリーズ「トランク」が公開された時は、ソ・ヒョンジンさんと一緒に広報活動をしました。その間「イカゲーム」に関しても発言する機会はありましたか?

別にインタビューしたことはありませんでした。「トランク」のプロモーション期間だけでも12月公開を控えた「イカゲーム」に対しては言及できない時期だったんです。

今はもう言えますね。コンユの話を待っていた方は多いと思います。「イカゲーム」シーズン2の別名「メンコ男」に対する反応やリアクションビデオのようなものを検索しましたか?

うーん。あえて検索しなくても、Instagramやyoutube、TikTokなどで関連コンテンツに自然と接することができました。はい、動画が本当にたくさん上がってます。称賛されてれば、やっぱり気分がいいです。

まず「イカゲーム」シーズン2の1話についての感想が気になります。1話の題名が「パンと宝くじ」です。コンユさんのキャラクター、メンコ男のためのエピソードでしたね

私が満たした部分もあったでしょうが、演出、編集、プロットなどなどを監督がとてもスマートに作り上げたと思います。シリーズものの1話に過ぎないのに、長編映画1編を見たような印象でした。

昨年12月26日にシリーズが公開されてから、家でご覧になりましたか?事前に受け取っていてすでに見ていましたか?

オープン後、親しい友人たちと集まって見ました。だけど1話はその前にDDPでワールドプレミアイベントをした時に、先に見ていました。そこで1話だけスクリーン上映をしたんです。制作発表もして1日中イベントが多かった日でした。

盛大に開かれた記憶があります。制作発表会の現場にたくさんの俳優たちが列席しました。だけどその日コンユさんも出席したんですか?

その日にまつわる逸話があります。出席要請を受けたのですが、私は行かないと言いました。この作品に関連した席があるたびに固辞した理由は、本当に主人公になるべき人達のスポットライトを少しでも奪いたくなかったからです。私の気にしすぎかもしれませんが。1話のスクリーニングの時だけ、静かに入って行って見てこようと言ってからも、実は行くかどうかずっと迷っていました。

だけど監督から連絡が来ました。スクリーニング目前でいろいろ状態をチェックしようと、早めにDDPに来たけど、サウンドやらビジュアルやらTV画面では全部伝えることができないものが伝わると言うんです。ジョンジェ先輩とロシアンルーレットをするシーンでも、数えきれないほど編集した時も見られなかった極わずかな筋肉の動きまで全部見えると。「滅多にこんな機会はない、コンにスクリーンで是非見て欲しい」とおっしゃるんですよ。見せたかったみたいです。

先月インタビューしたイ・ビョンホンさんもその日ファン・ドンヒョク監督が感激していたと教えてくださいました。「イカゲーム」は最初は映画として制作しようとしていた作品なので、演出者の立場として大きな画面で見た時の感動がより大きかったようです。

はい、よかったですよ。だけど一種のファンイベントとして計画された席なので、普通の映画館での観覧とは少し違う環境でした。みんなで一緒にショーを楽しむ雰囲気だったとでもいうか。例えばさまざまなリアクションが即刻的で豊富でした。「あ!」「うわぁ!」「うほっ」という歓声がずっと出てたんですけど…(笑)ロシアンルーレットの最後、私が銃を持つため観客から「あ、あ、あ」という声が続いて、銃を撃って死ぬ瞬間には集団でため息をつく声が出たんですよ。そのため息が何で出たのか分かるようで、私と代表と同時に噴き出してしまいました。

貴重でおもしろい集団体験をしましたね。だけど静かに集中して観覧するのとは雰囲気がちょっと違うので、完全には話に集中しずらそうですね。

そうなんですよ。私が出席するか分からなかったのに、段々と私に気づく方たちの視線や反応を感じたんです。全て終わった後、関係者たちだけで交流する席もあったんです。今は私がどこに行っても先輩のポジションになる事が多いんです。だからみんな後輩たちが1人ずつ私のところに来て「先輩、良かったです」と言って挨拶をしてくれるんです。ホヨンさんを始めとするシーズン1の俳優たちもいて、誰かは両手で「最高!」と親指を立てながら通り過ぎていき、みんなキラキラしていて、慌ただしくしていて…。ジョンジェ先輩はまた近づいてきて「コンユは他の俳優たちに謝らなければならない、1話からあんなに上手くやってしまったら、後の人たちはどうすればいいんだ」という一言を言ってくれて…。全部ありがたくて嬉しいんだけど、私は恥ずかしくて気まずくてどうしたらいいか分かりませんでした。

目立たないようにしばらく静かにしていて帰ろうという作戦は水の泡になったんですね。極「I」の性格の人間にはその全ての事がバッテリー放電への近道でしょう。

その日家に帰ると、完全に疲労困憊状態でした。

自身の演技を客観的に評価するのは大変なことでしょう?多くの視聴者たちが「コンユが今回は決意を持って何かを見せてくれたようだ」と感じた事でしょう

私は、これからストーリーが繰り広げられる前、1話からテンションを確実に上げていかなければならない役割でした。見ながら私がそのすべきことをやり遂げたと思っていました。「迷惑をかけなかった、よかった」くらいでした。野心に満ちて「全部やっつけてやる」というような気持ちで、今回演技をしたわけではありません。内容上私がキープレイヤーとして使われたという点は認知したまま撮影に入りました。カメオとして出演したシーズン1の時から、私はこの作品の境界人だと思ていました。自ら自分のポジションをそう思っていたんだと思います。メンコ男のキャラクターも興味深く、プロセスがおもしろいという感じで終えたんです。

それでも肩の荷が重い、1つの作品の幕開けなのに、強烈なインパクトを与えました。清潔なスーツ姿や紳士的な言葉遣い、立派な体格だったシーズン1の男がシーズン2では狂人の姿を現します。そんなキャラクターを控えてどこからどうやって準備する必要がありましたか?監督とどんなやり取りをしましたか?

撮影前、監督とは特に相談したことはありません。スクリプトを見て「お?おもしろい、マジでイカれてるな!」って言って、現場であれこれ試してみました。ただ普段作品に入る時とまるで違いました。まず、メンコ男はシンプルで明確なキャラクターです。それは俳優にとっても気楽な条件なんです。監督がはっきりと作ったものがあるので、私はスクリプト通りに臨むだけでいいんです。

それに1回の出演分量の助演のため、作品全体を考えなくてもいいという点も、やはり気楽だったんです。普通は私が作品の最初から最後まで、全部考慮する必要があります。私がどんな人物とどうやって関わっているのか、それぞれ別のシーンを撮影する時、セリフでも態度でも、ある程度輪郭を持っていなければならないのか、その一貫性とバランスをいつも念頭に置いておかなければなりません。今回は完全に私のキャラクターと、私のすべきことだけを考えればよかったんです。ストレートになりつつも雑念もなく、気が軽かったです。

産業作品でクレジットの一番目を占める俳優は、自分の演技以外にも大きな責任感から逃れることはできないのでしょう。そうではない今回の作品ではただ演技する楽しさを感じたみたいですね。リファレンスを探して自身のスタイルに再創造させる研究も少し必要でしたか?

いいえ、そういうのは全く探しませんでした。平凡な人間ではなく、サイコパスじゃないですか。表現や創作に特に制約がありません。だから、よりおもしろい経験でした。最近ノ・ヒギョン作家と話をしていて出てきた言葉があるのですが、メンコ男のようなキャラクターを演じる時は、120%を見せたとしても変になることはない、という事でした。視聴者の立場から見て正常ではないキャラクターだという認知はされているので、俳優が何をどう演じても「あの人は本当にイカれてるんだな」と受け入れてくれるのではないか。普段私は行き過ぎることを警戒する性格なんですよ。100全部を見せるよりも、70、80くらい見せようとします。残りは見る人たちの感情で埋めてくれることを願いながら。今回はそういう警戒や憂慮なく自由だったので、新鮮な経験でした。フリースタイルなラップやダンスをしている感じとでも言うか。

恐ろしさに震える人たちの前で、サディスティックなゲームを楽しみ、しかも自分が死ぬかもしれないロシアンルーレットをしながらも、躊躇することのない人物ですよね。もしかして快感も感じましたか?

私がメンコ男というキャラクターを背中に背負っているから、とても果敢に発射したんです。エクスタシーを感じました。楽しくて痺れました。「自分の心の中には怒りが満ちていたのか?」と思ったりもして(笑)キャラクターを借りて発射したけれど、自分の心の奥深くに何か溜まっているものがあったのか。

想像し難い行為をしながら、自分でも分からなかった何かが発散されたのでしょうか?

分からなかったのではなく、実は自分では分かってす(笑)分かっていたと思います。深く掘ってみると、私の中にも世の中に向けた冷笑やしこりがあるので。キャラクターの服を着たら、これ見よがしに当たり散らして代理満足を感じるんです。

あるアイドル歌手も演技に挑戦していて感じた、その奇妙なエクスタシーについて語ったことがありました。普段することのない行動や、してはいけないことを演技でして、カタルシスを感じると言っていました。

はい、その味をしめて演技を続けてるんだと思います。

俳優の顔と、フレームの中で1番最初に近くで向き合う存在が、撮影監督じゃないですか。彼らはある瞬間を撮って「今何かものすごいものを見た」という事があったそうです。

キム・ジヨン撮影監督は元々撮るのが上手い方です。「トガニ」、「密偵」を一緒に撮影して、私をよく知っています。タプゴル公園で私が地面でパンを踏みつけるシーンを撮った後、静かに近寄ってきてこう言ったんです。「わぁ、ホントにイカれたやつみたいだ」。私の撮影初日でした。体感温度が38°Cだったかな?何もしていないうちに、スーツを着てメイクをして車から出るなり、下着まで濡れるほど汗が出ました。

コンユさんは「トガニ」も一緒に撮影したファン・ドンヒョク監督と、すごく近い間柄ですよね?彼はどんな人ですか?

いたずら好きなところがあります。どれだけグチグチとしつこいことか。すごく憎たらしいんですよ?私たちが会うとお互いにけなし合って皮肉ばかり言っています(笑)私とそういうところは気が合います。腹を立てながら言葉を交わして。同時に私にとっては確かな大人でもあります。基本的に尊敬の心は持っていて。監督のいろいろな姿の中で私が一番好きなのは、論理的で合理的な面です。賢い大人だからといって押しつけがましいところはありません。いつも私を合理的に説得してくれるという信頼があるので、気楽に接することができます。とても素朴だという点でも、私ととても気が合います。私たちの関係は、単純な監督と俳優の関係以上だと思います。

私は監督がシーズン1を作る時「コンユとイ・ジョンジェの2ショットが見たい」と言った気持ちが分かります。当然のことでしょう?コンユさんは撮影分量が少なくてもインパクトのある退場方法を望んでいましたよね

例えば私がゲームをして思いもよらないところで、あっけなく一撃で死んでいったらおもしろいじゃないですか。それがカメオの真の魅力だと思っていました。クールでもあるし。だけど監督が「いくらなんでもコンをそんなふうに使うのは違うと思う」とおっしゃって、もうちょっと出たんですよ。結果的に、シーズン1で私をとても適切なバランスで、とても効果的に使われたと思います。

監督は実際にコンユさんを「コン」と呼ぶんですか?

はい。シーズン2の制作が確定された後のある日に会おうと言てきたんですよ。「コン、頭の中で構成中の話があるんだけど、シーズン2は結局メンコ男を通じて始めなくちゃならない。それ以外は思いつかない。それが現実的に話がまとまる」私はこう出ました。「俺はやらないよ?できないと思うけど?」

ある程度駆け引きをする段階では、コンが優位だったんですね?監督は序論からそのようにメンコ男がいなければダメな理由を作ってくださったんですね

はい、そういう前提で話を進められました(笑)以降は私に何度もおっしゃいました。「コン、話を全部書き終わったんだけど、後になってからやらないって言わないでよ?大変なことになるからね?」そうじゃないですか、決まっている話を全部修正することになるかもしれないんだから。私はしばらくシーズン2をやらないかのように腹を立てながら、いつもそうしているようにちょっとふざけてました(笑)もちろん最初から私にはとても簡単な決定でした。やらない理由がないでしょ。作品がヒットしているかいないかは関係なく、シーズン1の時も私が大好きで尊敬する方の呼びかけだったかから、喜んで参加したんですから。シーズン2でのメンコ男に対する内容は紙1枚に全て込められていました。

彼はコンユの演技に十分に満足していましたか?

監督が褒めるのが上手いタイプではないんですよ。スウィートに表現する方ではありません。だけど時々連絡をくれました。まぁこんな感じです。現場でビョンホン先輩に、先に撮影した私の撮影分を見せたそうです。「こんなに上手く撮れた」と自慢したかったようです(笑)「このシーンすごくいいでしょ、すごいでしょ?」と言いながら見せたから、ビョンホン先輩もコンユからは見たことのない顔だと褒めていたと。またある日には編集技師さんと飲み会に行ったと連絡が来ました。編集技師さんが「コンユがすごくよかった、この言葉をぜひ伝えたい」と言ってたので連絡したと。

「みんなコンユがすごいって」間接話法ですね(笑)可愛いですね

そんな逸話を伝えるたびに監督はおしゃべりに話しますが、実際私は「光栄だよ」「よかったですね」という風に淡々と反応したりしていました(笑)とにかくそうやって私の自尊心をグングン高めてくださいました。

 

経歴を重ねて影響力が大きくなるほど、作品を選ぶ基準がより研ぎ澄まされたりするじゃないですか。その基準を話してくださいと要請したくはありません。ただ、台本を見て惹かれた作品の事例を聞いてみたいです

私が「トランク」の台本を見てジョンウォンという人物からこんな感じを受けたんです。「とても痛々しくて可哀そうだな」こうして始まりました。その哀れみがなぜ生じたのかと考えてみると、他の作品を選択する時も度々同じような過程がありました。人は表面上にはあえて出さない一面があるじゃないですか。少し大げさに言うと、自分だけが知っている深淵のようなものです。その深淵と接する部分があれば、普通はその作品を引き受けます、私は。少しの同質感を感じる瞬間、実は「この作品をやる」という答えはすでに決まったも同然です。仕事の手続きというものがあって、慎重になる必要もあるから、すぐに口に出して言わないだけです。水にインクがしみ込むようにすぐに染みつくポイントがあるんですが、ジョンウォンの時もそうでした。

本能的に惹かれた部分があるようですね。作品についてあれこれ聞く前に、作品あるいは人物にすうっと入り込む境遇です

その本能的な部分を言葉で分かりやすく説明しなければならないから、自分なりの経験を基に全て広げて分析しようとすると、考えていることをこのようにお伝えします。そして作品を選ぶ時は自然と私の好みも反映されています。愛は無限に使われる素材じゃないですか。愛を美しくラッピングして話すこともできるけれど、暗い面を深くのぞき込んで話すこともできます。

「トランク」は観客や視聴者として私の好みにも接した作品です。一種のファンタジーだけれど、多少憂鬱になるかもしれないけれど、愛をこのように表現することができるという事実を嬉しく思いました。このような作品はそう簡単に出会えるものではありません。製作者から始まって、皆が同じ気持ちだったので、作品が世に出たんです。あえて口にしなくてもどんな気持ちなのか、お互いに分かりました。一言で「似た者同士」が出会って作ったんです(笑)

「トランク」公開の何か月か前にソ・ヒョンジンさんにインタビューしたのですが、ヒョンジンさんは「曖昧さ」に惹かれたと言っていました。こんなに余白が多い台本は初めて受けとったと。クランクアップ後時間が経っても作品の余韻が濃く残っているようで印象的でした

作品を作る過程でも感じたのですが、ヒョンジンさんと広報活動をしていて大きく感じたことがあります。私たちは作品を見る観点や、スタイルがとても似ているんです。いろいろなコンテンツを撮っていて、作品を巡ってあれこれ話を吐き出すことになるじゃないですか。相手が横で話す言葉を聞きながら、お互いについてより知っていく事もあります。そうしながら2人で「本当に不思議だ」という言葉をよく言っていました。例えば並んで座ってインタビューの質問を受けたら、質問について各自心の中で思い浮かぶ言葉と、ほぼ同じ言葉が相手の口から出てくるんです。そんな似ている2人だから「トランク」という作品で出会うことができたんだと思います。

俳優として進んでいく動力のために必要なのは、作品の興行のような成功だけではないようです。過去のインタビューでは「トッケビ」以降、しばらくとても混乱した状態について聞かせてくださいました。会社員も同じだけれど、仕事を続けていてある時点になると、マンネリになります。コンユさんはその時期を克服するための動力をどこでどうやって探しているのか気になります

マンネリに似たようなものを感じたことがあったと思うけれど、それほど深刻なものではなかったと記憶しています。私が疲れた時、何を通して回復したのかが重要でしょう。結局は「作品」が中心にあるようです。消尽してこれ以上やり遂げられないようで、そんな状態でカメラの前に立つ自分が受け入れられず、逃げ出したくなる要因も作品だし、それでも「やっぱり演技が一番おもしろい」と言いながら私をよみがえらせるのも作品なんです。

生きていて視線をある程度意識するしかないコンユの人生があり、人間コン・ジチョルとして私が持っている性格のせいで、自分では経験することのできない人生があります。作品の中で演技する時はその全ての事に縛られずにやることができます。キャラクターを通じて叫んでみたり、拳で壁も叩いてみたり、悪態もついたり。いろいろと私ができなかったことをすることになります。それを繰り返して、また動力が生まれるんだと思います。それが代理満足であれ、エクスタシーであれ、達成感であってもずっとこの仕事を持続させる要因じゃないでしょうか。

俳優として生きる以上、人生で根本的で本質的に自分を支えてくれる話題が作品事態だと言う事ですね。そして私たちは新しい趣味を探して代わり映えのしない日常を突破しようとします。コンユさんにとってそれが釣りだったようですね

頻繁に逃げ出したくなり、考えが次から次へと複雑だった時期に始めました。なんで、インターネットに各種症候群テスト式に趣味として簡単にできる検査がたくさんあるじゃないですか。気になってやってみたら、私が様々な症候群に該当したんですよ。「そうだったんだぁ」と認めてしまうと、むしろ楽なんです。MBTIのようなものも、だから人々の間でよく通じるんだと思います。MBTIのジャンルにそって「ただそういう人」だと認めてしまう時、楽で容易な部分があるように。

以前チャン・ドヨンさんが進行しているyoutubeコンテンツでそうでしたよね、「決めつけられるのが嫌でMBTIは明かさない」と。「コンユのMBTI」を検索してみると「SEXY」とだけ出てきます。まだ秘密にしている状態なんですか?

まぁもう関係ないです。私はINFJです。INTJになる時もあります。I型は確実に強く、Nもかなり確実だと思うし、FとTをたびたび行き来するんだけど、年を取るほどTの性格が強くなったりします。Fで生きるよりTとして生きる方がはるかにプラスになることを学習して悟ったんです。

スクープですかね?ありがとうございます。それで、コンユにとって釣りの魅力は何ですか?

最初に経験した時の記憶が良かったんです。釣りを長くやっていたヒョンについて済州島に行ったときです。ヒョンが釣りしてる間、私はただ岩に座ってぼんやりと海を眺めていたんだけど、海が何かを与えてくれるような感じがしました。考えているころから抜け出してじっとしていてもいいという、私にとって必要だった「時間」をくれたんです。そして私は以前から済州島に行くと、ちょっと違う国に来ている気分になっていたんです。海外に行くといつもいた場所での悩みをしばし忘れるじゃないですか。そんなふうに始めて、1度やってみた釣りでしびれるような快感を知ることになり、それが発展して今ではすごく執着してます(笑)釣らなきゃなりません。

俳優のパク・ビョンウンさんが「仲間」だと聞きました。済州に住みながら、あれこれ釣って知人たちに完璧な包装をして配送してあげる姿を番組で見たことがあります

あ、彼はもう釣り界を去りました。

魚という魚を全部釣ったから辞めたんですか?

最近は釣りより他のことで忙しくなったようです。ビョンウンヒョンもある意味僕に釣りを教えてくれて行った人です。船でする船上釣りの中でもタイラバの世界に、ヒョンのおかげで出会ったので。済州島に行くとプロの釣師の方たちがすごくたくさんいるんです。そんな方たちや船長さんたちが「パク・ビョンウン」と言えばみんな認めています。フォームもきれいで、基本的に体を使うセンスがあると。

そのヒョンが人の世話もよくしてくれて、市販の高い値段で売られているアオリイカやら済州アカマダイやら、または、どこかに行ってお金を払っても食べられないような魚種を同僚たちに送ってくれたりしたので、みんなどれだけ喜んだことか。自然から自分の手で直接得た貴重な物を、自分が好きな人たちに分け与えて共有できることがかっこいいじゃないですか。だけど去ってしまいました。裏切者…そうだよな、やめる時期だったんだね。飽きるのも無理はないよ。長い時間釣りをしてきたヒョンだから、辞めたとしても文句はないよ。

今コンユに必要なものは何ですか?

私、最近穏やかな状態を維持しているんです。実は最近1度風が吹いたりしたのですが、すぐにインナーピースが訪れました(笑)時々そわそわする風が不規則なバウンドで行ったり来たりするようです。際限なく揺れる木のように。特に何か必要だとは思わないけれど、
うーん…考えて見れば希望と言えば希望はあります。もう少し聞こえず、あまり見えなければいいのに。

不思議ですね。ソ・ヒョンジンさんも同じ表現を使っていましたよ。わずかな変化に気づく敏感な人に訪れる穏やかな状態とはそれほど重要なもののようです

いざとなると聞いても聞こえないふり、見ても見ないふりができると思いますが、基本的に私はそれほど上手くできない人間のようです。だけど現在私の全般的な状態は、一度荒波が打ち去り、おだやかになったところです。はい、ちょうどいいんです。

 

えええビョンウンさん釣りやめちゃったのぉ。

ちょっとショック(なぜかは分からんが)

コンユさんったらついにMBTI明かしましたね(笑)

私は数年前にテストしたらINFPでした。

ちょっと似てる。

似てると相性悪いんだっけ???

 

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